反対の腰が先に改善
以前は「体の不調が最終的に完治すればいい」と思って整体していました。
この心理は例えば、右の腰が痛い方が来院されたとして、一番いいのは右の腰の痛みを改善することです。
術者が「体の不調が最終的に完治すればいい」とだけ思っていると、人の体は千差万別なので反対側の左の腰が先に改善することがあります。
そうなると、右の腰の痛みはそのままで左の腰が改善するので、その場の体感としては右の腰が更に痛くなったと錯覚してしまうことがあります。
絶対法則ではないかもしれませんが、左の腰だけ改善させたとしても数日で循環が馴染み痛み物質も移動するので、右の腰も後から改善します。
当時の私には体の見極めがとても難しく、最終結果の提供のみが出来ていたのです。
途中経過はどうでもよく、「体の不調が最終的に完治すればいい」と思って整体していた時期があり、しかもその解説をしないこともあったので、来院された方の中には「?」を抱かれた方もいらっしゃるかもしれません。
過程も大事、と今では思って整体しています。
動けば動くほど負担が蓄積
ちょっとコワいタイトルですが、体のことを知らない方がしてしまっているミステイクを説明します。
痛みが出ているかどうかではなく、体のどこかに動けない部位があるとその動けない部位の周りが多めに動きます。
『かばっている』とも言いますね。
かばっている状態が続くとかばっている部位が疲弊していき、その部位も動きが悪くなってきます。
硬い筋肉があるとその周りも硬くなる可能性が高いのです。
このかばうことに気付かずに体を動かし続けるとどんどん体は悪い部位が増えていきます。
ですので、最低限、痛い部位がある時は無理して動き続けないでください。
それと、寝る時間を増やすと回復する可能性が高まります。
痛い時は動かないのがいい
痛い時には動かないのがいいのです。
患部は炎症を起こしている可能性があるからです。
炎症を起こしている時に無理に患部を動かしていると、炎症が酷くなり痛みも増悪します。
一時的な対症療法として炎症を抑える薬などが使われますが、その辺の説明をします。
例えば安静にしていて膝が痛い場合、膝周辺に血液が集まっています。
一部分に血液が集まっていることを炎症と呼びます。
血液は傷ついた膝関節を治そうとして集まっています。
血液には修復の働きがあります。
なので、この炎症をストップさせると患部は修復されづらくなります。
ただ、この炎症している期間は非常にツラかったり炎症が酷いと患部の負担も大きいので、炎症を抑える薬をお医者さんは使うのだと思います。
炎症は患部を動かさないでいるのがいいと思います。
修復作業が済めば炎症が起こる理由が無くなるので、多くの場合は炎症が治まるまで待つのが安全だと思います。
炎症時はできるだけ楽な態勢で過ごしてください。
股関節が痛い時は、運動しない方がいい
最近気になった患者さんで、「股関節が痛くなったので頑張って運動してます。」という方が2名来られました。
「お医者さんから言われたのですか?」と聞くと、「言われてないですが、運動すると股関節が回復すると思って。」と返されました。
「頻繁にウォーキングするようにしてます。」とのことでした。
「それで、股関節が良くなっていますか?」と私。
「いえ、痛くなってます。」と患者さん。
よくよくお話をお聞きすると、どうやらその方たち(2人は知り合いではなく偶然同じようなことを言っていた。)運動することが全て体の回復に直結すると思っているらしかったです。
前回の記事にも書きましたが、股関節や膝関節が痛いのなら運動をすればその運動分の負担が悪くなっている関節に直撃します。
「じゃぁ、運動しないで筋肉が無くなって寝たきりになれっていうの?」という考えは極端な考えです。
当院に来て関節に炎症が起きないように回復してから、運動を行ってください。
変形性股関節症の方はプールでウィーキングしないほうがいい
当院に来られる股関節痛でお困りの患者様から立て続けに質問を受けたのでこちらにも書いておきます。
変形性股関節症の方はどのような方もプールでウォーキングしてはいけません。
悪い方の脚を上のイラストのように抱えることができなければ、大股で歩くと股関節に大きな負担が掛かりもっと股関節が悪化する可能性があります。
プールでウォーキングしたいという気持ちは、できるだけ体の負担を減らしながら脚を沢山大きく動かしたい意図の表れだと思います。
(患者さんは聞いてもきちんと自分の気持ちを教えてくれないことが多いです。)
股関節をこれ以上悪くしたくないですよね?
股関節の痛みが良くなるようにしていきたいなら、大股で股関節に負担を掛けるのは避けてください。
ただ、股関節の痛みがあっても変形性股関節症にまだなっていないのなら、無理のない範囲でプールの中でウォーキングしてもいいかもしれません。
今日はここまでです。
外反母趾と股関節痛
股関節痛で悩む方で比較的多いのが同じ側の足が外反母趾になっています。
この現象は何かと言うと、足が機能していないから骨盤に負担が掛かっているのだと思います。
元々親指の付け根の強度が強い人は外反母趾にはならないのかもしれません。
親指の付け根が弱かったり、親指の筋力が弱いことで親指の付け根の変形しやすいのだと思います。
例えば足指5本のうち1本が力が弱いことで歩き方に癖ができて、骨盤に負担が掛かる可能性もあります。
継続的な骨盤への負担増から骨盤の筋肉の使われ方にも偏りが発生して、その状態で過ごし続けるので股関節の痛みに繋がる可能性があります。
なので、外反母趾の方は股関節が悪くなりやすいというか、骨盤に関わる部分が悪くなりやすいです。
足指が機能しないと膝も悪い人が多い印象ですね。
足指のぐーぱーが苦手な人は、ぐーぱーができるように毎日ぐーぱーエクササイズをすることもお勧めします。
足指ぐーぱーできるということは、足指が機能するということなのです。
今日はここまでです。
太ももの前が痛い
先日ブログに書いた股関節の痛みの方ですが、「太ももの前が痛いこともある。」と仰っていました。
該当する痛い側の股関節の下に伸びる筋肉としては大腿四頭筋でしょうか。
脚の硬い部分は大腿四頭筋の筋腹よりも膝の皿まで伸びているスジ(腱)がピーンと張っていました。
下半身に不調が無い方はこの部分を指でずらすとコリコリと動くのですが、この方はガチッと動きませんでした。
過剰に大腿四頭筋あたりを使っているのでしょう。
だから硬くなっているのです。
この方は、股関節に負担が掛かるような骨盤の筋肉バランスなので、股関節を悪くして、更にかばって逆側の膝、そして太ももの前にも負担が掛かっているようなのです。
「歩く時に股関節が痛い。」とこの方は仰っていましたが、股関節が痛い時に体で起こっていることは、股関節だけが悪くなっているわけではないことがわかりますね。
今日はここまでです。